志進2016.11

若手役員勉強会を開催
将来に向けて議論交わす

2016/11/14

持続可能な労働社会をいかに形成するか

1955年、日本生産性本部により「生産性運動に関する三原則」((1)雇用の確保・拡大(2)労使の協議・協力(3)成果の公正配分)が打ち出され、その後、企業の合理化が進む中で、労働組合の立場から生産性運動を推進する必要があるとの認識のもと、全国労働組合生産性会議(全労生)が発足している。先月、全労生は「生産性運動の基盤再構築と社会的広がり」と題し、2016年度の中央討論集会を開催し、多くの産別組織から参加者が集った。

基調講演による課題提起に基づき、分科会で、「働く人々が求める働き方」と「国際CSRの潮流と労働組合の社会的役割」が討論された。先般、テレビでも特集が組まれていたが、資本主義は、植民地支配や貿易を通じて、地理的空間を埋め尽くした。それでも飽き足りず金融空間を埋め尽くした結果、リーマン・ショックを契機に低成長局面に入り、そのあり方が問われている。低成長が生み出す格差拡大、成長を前提とした働き手に対する公正さを欠いたアウトプットの強要に対し、至るところで悲鳴が上がっている。この分科会で議論されたテーマは、現状にふさわしい課題であった。

先般、違法な長時間労働が行われていた会社が、厚生労働省から、働きやすい「子育てサポート企業」に認定されていたとの報道を目にした。氷山の一角である。あくまでも、認定の過程において、働く側によって点検がされていたり、実態として現場から上がった声が反映されているとは思えない。制度はあるが使える環境にないところがまだまだ多い。これまでのように上っ面だけの対応では、犠牲者は減らないであろう。成長期と現在とでは、生産性三原則に基づく労使双方が求める考え方に隔たりもあろうが、この埋め合わせを避けるようでは、持続可能な社会の形成も危うい。

連合が2035年を射程に収めたビジョンを検討

連合では、2035年を検討の射程とした「人口減少・超少子高齢社会ビジョン」検討委員会を立ち上げる。私も、その場に参加させていただくこととなった。現世代が次世代にどのような社会を継承すべきか、検討委員会での論議、組織討議を経て、2019年中の機関確認をめざしている。

先に紹介した討論集会の講演の中で、「2050年と現在の就業者一人当たりGDPを同じ水準で維持するなら、生産年齢人口(15~64歳)の99.8%が就業していなくてはならない」とあった。この点だけを踏まえれば、生産性を高めること、女性の活躍推進、65歳を超えた高齢者の活躍が不可欠である。

ずっとわかりきっていた課題が抜本的に変えられず、今日まできた節がある。今期から、情報労連でこぢんまりと「若手役員勉強会」と称し、十数名が数回にわたり集まって、さまざまなテーマについて議論していただくが、この将来に関する課題についてもぜひ、積極的な意見を頂戴したい。

柴田 謙司 情報労連中央本部書記長
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