志進2017.04

「底上げ」「労働時間適正化」取り組みを結果につなげていく

2017/04/18

中小組合の交渉進展めざす

2017年の最初の執筆となるが、この3カ月に起こったことといえば、「トランプ大統領誕生」「金正男氏暗殺」「森友学園問題」がトップ3か。いずれも私たちの生活にとって“リスクになり得る”課題であることは疑う余地のないところだ。

現在もなお「森友学園問題」については、衆参両議院で多くの議論をしているが、官邸サイドの説明責任が果たされているとは言い難く、一刻も早い真相の解明が必要である。また、問題は思想信条の自由が保障されているとはいえ、隣国との関係性や安保法が何たるかの理解もままならない園児に対し、思想信条を植え付け、首相を応援するメッセージを発声させる学園と、首相サイドがつながっている疑義に対し、末恐ろしさを感じた人は少なくなかろう。

さて、労働組合にとっての、この3カ月は「春闘」「働き方改革」が重要テーマである。情報労連の第1先行組合の春闘結果については、月例賃金のみならず、一時金、労働時間、制度改善を含めたトータル的な判断で妥結に値する水準を導き出しているところであり、各組織における取り組みに敬意を表するものである。3月24日現在の連合の集計結果においては、「300人未満の中小組合で早期解決に向けた取り組みが進展」「企業規模にかかわらず全体で賃金の底上げが必要であるという意識が浸透し始めている」との評価であり、今後も続く、中小組合を中心とした交渉を進展させていかなければならない。

労使自治で労働時間適正化へ

「働き方改革」の九つのテーマのうちの一つである「長時間労働の是正」については、連合と経団連が合意した内容(特に上限値)について、さまざまな意見が飛び交っているところであるが、連合が発信しているとおり、罰則付きの時間外労働の上限規制を労働基準法に盛り込んでいくことについては前進である。さらに重要なことは、労使合意文に記載されている「月45時間、年360時間の原則的上限に近づける努力が重要」とした上で、「個別企業労使には、このことを確認し合いながら、時間外労働削減に不断の努力を求めたい」としているところである。職場に労働組合をしっかりと根付かせ、働き方に関するチェック機能を発揮させることはもとより、36協定の締結に際し、労使自治による協議を形骸化させないことが、時間外労働の縮減には欠かせない。

この3カ月を通して多くの方が歓喜したニュースとして、新横綱の誕生と優勝ははずせない。手負いの横綱は、諦めない心だけではなく、責任感と不断の努力で2回目の優勝をつかんだ。情報労連の春闘はこれからが本番。「底上げ底支え」「格差是正」「労働時間の適正化」に向けて、新横綱が歩んできたプロセスに思いをはせ、“取り組み”を積み重ね、結果につなげていきたい。

柴田 謙司 情報労連中央本部書記長
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