渋谷龍一のドラゴンノート2026.07

【第8編】振り返りとまとめ〜「次々世代作戦」をどうする?〜第7編の振り返り・労働組合

2026/07/13

労働組合は、人類の発明品で大きな力を持っています。しかし、求心力を失い衰退しているのを反転できずに苦しんでいます。昭和から平成、令和になっても、組合員の無関心層が課題と言われます。その奥まで観測すれば、アボイダー(回避者)やヘイター(敵視者)がいます。

「そんな細かいことは女性委員会でやれよ」「まず賃上げ!」「選挙で手一杯だ」「6月(男女平等月間)は任せた」。こんなクミダンの声を聞いたクミジョはどう思うことでしょう。「日本のキホン」がつくりだすカイシャと対峙する労組も社会の縮図の男性型組織なら、男性の組合員は嫌々残っても、女性は逃げるでしょう。その女性の姿を見て離れる男性もいます。

労組は「労働者の宿命」とよく闘かってきました。本当は賃金も労働時間もOKな働き方が欲しい。しかし、長年せめぎ合った末に、賃金はOKで労働時間がNGという地点で休戦中です(正社員)。賃金がNGで労働時間がOKな労働者は従来どおりです(非正社員)。

「メンバーシップ型」の「M型」は守ったんですが、F型はどうするつもりですか。日本のキホンに対して何もしないんですか。その推進力をクミジョ問題から考えるとよくわかります。労組に女性の代表者性や当事者性があるかどうか(あったのかどうか)。

クミジョを増やせないのは女性管理職を増やせないカイシャと共鳴していませんか。クミジョのやる気や力不足なのではなく、労組のやる気や組織能力の問題ではないですか。このままではクミジョまでヘイターになります(なっています)。

労働力人口が急縮する時代を迎える前に、最も有望な労働力保全策として女性に注目が集まることでしょう。クミジョにとって働きやすく、働きがいがあり、安心安全で、女性の当事者性を備えた労組(コンシャスユニオン)が、日本の将来を変えるためにF型にどう立ち向かうか、見てみたいです。

渋谷 龍一 (しぶや りゅういち) 労働ジャーナリスト
主著に『女性活躍不可能社会ニッポン 原点は丸子警報器主婦パート事件にあった!』(旬報社)、「万博の労働者が危ない—エキスポ1970で何が起きたのか」『労働法律旬報』(2024.10.25)など。
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