渋谷龍一のドラゴンノート2026.04

【第8編】振り返りとまとめ〜「次々世代作戦」をどうする?〜第4編の振り返り・パートナー

2026/04/14

お互いがパートナーになり、新しい家庭を築く機会が訪れるとしましょう。どんな家族になるのか? 日本にいる限り、「日本のキホン」があるのですが、当初はあまり気にもしないでしょう。

パートナーは仕事に出かけ、半分くらい足を突っ込んでいるように見えます。でも、カイシャにいると、時間ドロボウの被害に遭って、カイシャに吸い取られ、半分どころ、足どころで済まなくなってきます。それを支えようとして、家庭でも日本のキホンが作動し始めます。

「産後のポチ」を経験すると、それが確信に変わり、取り返しがつかない地点にいるような気持ちになります。パートナーのゲタオぶりや家族役割の押し付け、世の中のDVや虐待や性暴力、体験してきた痴漢や盗撮やストーカーの意味がわかるようになります。

女性が被害者のひどい事件が起きると、加害者が逸脱した特殊な人間に仕立てられますが、いつでもどこにでもあり得る話だと見透かせるようになります。ジェンダーギャップ最劣悪国の社会、夫婦同姓を促す社会は、意識の問題ではなく、男女の上下と対立の関係だとふに落ちます。

シングルマザーや卒婚者の、できるなら最初からやり直したい、という気持ちに共感できます。そうなら、一体どこへ巻き戻したらよいのでしょうか。

結婚してしまったから? そうかもしれません。パートナーの選択ミス? でも結婚して初めてわかることも多いですよ。結婚後の問題? パートナー育てという意識がなかった? 初めての体験ですもん、しょうがないですよ。

どれが正解ということはありません。しかし、流れに任せず、人生の先輩たち、日本の女性たちが巻き戻したい地点を見極めるのは有効です。思うとおりの行動がとれないことも多いでしょう。そうだとしても、女性のライフコース、非正規社会、カイシャの作法などをつなげてあなたの現在地を知り、日本の同調圧力に抵抗してみようと思うのなら、それがあなたの正解です。

渋谷 龍一 (しぶや りゅういち) 労働ジャーナリスト
主著に『女性活躍不可能社会ニッポン 原点は丸子警報器主婦パート事件にあった!』(旬報社)、「万博の労働者が危ない—エキスポ1970で何が起きたのか」『労働法律旬報』(2024.10.25)など。
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