【第8編】振り返りとまとめ〜「次々世代作戦」をどうする?〜第2編の振り返り・
非正規社会

女性のライフコースを見る限り、どう見ても女性がしんどい。日本のようなジェンダーギャップ最劣悪国の威力です。一見先進国のようで、女性がひどい目に遭わない安全な社会のような気がしますが(女性の人権を侵害する事件は日々起きています)、現実には男女不平等です。
最初は気付かなかったのに、男女平等のかけ声でうやむやにされていたのに、成長するにつれて嫌でも痛感させられる。男尊女卑を温存しながら、主役は男性だと言い聞かせて仕事に集中させる。そうなるよう女性が脇役のように整える。しょうがないじゃないか、と自明のようにしてしまう。「日本のキホン」です。
家族責任を引き受けて専らケアを担う女性が非正社員へ吸い込まれていきます。最大多数派は主婦パートです。男性稼ぎ主を成立させるために家庭も仕事も担い、税も社会保険もそう誘います。企業は低賃金で正社員なみに働く主婦パートを大歓迎します。
シングル女性はどうか。正社員を続けるにしても、非正社員になるにしても、年齢を重ねるほどつらくなっていきます。シングルマザーはどうか。1人で仕事もケアもできるはずもなく、苦境に陥っています。自己責任だ、しょうがない、というわけでしょうか。しかし、日本のキホンから背を向けたサバイバーや勇者たちです。
日本のキホンが自明というのなら、非正規社会は国策です。国策というのなら、どうして政府は、非正規はダメ、正社員になれ、といった態度をとるのでしょう。個人のせいにしてもっと労力を絞り出させようというのでしょうか。マッチポンプ(死語)じゃないですか。その国策を国民のせいにされたら困ります。
非正規社会とは非正社員が多いだけの社会ではありません。母親になりたいあなたは、現世代だけでなく、次世代、次々世代をつくっていくのでしょう。日本のキホンの中にどっぷりと浸りますか? それとも別の方法を考えます? どうしたらあなたが生きづらくなくなるのでしょうか?
主著に『女性活躍不可能社会ニッポン 原点は丸子警報器主婦パート事件にあった!』(旬報社)、「万博の労働者が危ない—エキスポ1970で何が起きたのか」『労働法律旬報』(2024.10.25)など。
![情報労連[情報産業労働組合連合会]](/common/images/logo_ictj.png)

