ビストロパパレシピ2025.10
今年は豊漁
フライパンで
手軽に焼けるさんまの塩焼き
2025/10/14

今年のさんまは豊漁らしい。
値段も以前ほど高騰しておらず、家庭でも手に取りやすくなった。ぼくも週に二度はさんまを焼いているほどだ。
さんまの塩焼きは、たっぷりの塩で食べるのが一番うまい。しょうゆで味を足さなくても、塩味そのものが魚のうまみを引き出す。
家庭での調理にはフライパンがおすすめだ。グリルは掃除が大変で、煙も出やすい。フライパンなら、専用アルミホイルを敷き、頭と尻尾を落としてフライパンに入るサイズに調整すればよい。塩を多めに振り、ふたをして蒸し焼きにすれば、身はふっくら。家庭ならではの塩焼きが完成する。
ハラワタが苦手な人は下処理をするといい。肛門手前に1センチほど切れ目を入れ、頭を左に向けて背を上にして置き、頭から腹びれの付け根まで包丁を入れて中骨を切る。頭を押さえながら胴体を引けば、するりと抜ける。取り出したハラワタをバター大さじ1としょうゆ小さじ1で煮詰めれば、大人の味わいの肝ソースになる。塩焼きさんまに添えれば、味変として格別だ。
さんまをきれいに食べるコツもある。中骨に沿って切れ目を入れ、上下に身をひらく。骨が見えたら、頭側から尾まで引き上げれば中骨がとれる。小骨は取りながら食べればいい。大人がおいしそうに食べる姿を見せることが、子どもにとって最高の食育になる。
日本人は昔から魚を大切に食べてきた。しかし近年は家庭での魚料理が減っている。値段の問題もあるが、親が魚を食べないと子どもが食べる機会はますます減る。
今年豊漁のさんまをきっかけに、魚好きの子どもが増えてくれればと願う。
材料(3人分)
- さんま(3尾)
- 塩(適量)
作り方
- さんまを水洗いして表面の水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取る。さんまは頭を落とす。尾びれをはさみで切る。
- フライパンにフライパン用アルミホイルを敷き、さんまを並べ、皮にしっかり付くくらい両面にたっぷりと塩をふる。10分たったらキッチンペーパーで水気を拭き取り、少しだけ両面に塩を足す。
- フライパンを火にかけ強めの中火で1分ほど焼く。ふたをして3分ほど中火で蒸し焼きにする。ふたをとって裏返してふたをしてさらに3分ほど焼く。ふたをとって焼きながら水分を飛ばし両面カリッと焼けたらでき上がり。
アト辛おとな味:肝ソースをかける
子手伝い:さんまに塩をふる。水気をとる。
子手伝い:さんまに塩をふる。水気をとる。
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 今年中に一度は、さんまの塩焼きを食べよう。

滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。料理初心者がオンラインで学べるビストロパパの料理塾を開講。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。