巻頭言 UNITE2025.07

2期4年間を振り返って

2025/07/14

本誌がお手元に届く頃は、第27回参議院議員選挙の投開票7月20日あたりになる。組織内「吉川さおり」(全国比例)と「かまたさとる」(熊本県)および準組織内「森本しんじ」(広島県)全員の勝利で飾り、7月31日に開催する第64回定期全国大会に望みたい。

本大会は、基軸大会となり、これまでの取り組み総括を行うとともに、向こう2年間の中期運動方針を決定する重要な大会である。

この2年間は、「信頼と共感を得る“情報労連らしい”産別運動」をめざすとして、(1)政治決戦への取り組み強化、(2)25万労連の実現に向けた取り組みの追求、(3)加盟組合活動の充実に向けた取り組みの強化、(4)産別政策の深化と実現に向けた取り組みの強化、(5)社会的価値ある産別運動の展開──の5点を重点に、取り組みを積み上げてきた。この5点は、情報労連が現状置かれた重要課題であり、結果と成果が情報労連の将来を決する、「正念場」と位置付けた。

加盟組合・ブロック支部・県協と一体となり、取り組みを展開してきたが、最重点とした「2025年20万労連」の達成は難しい状況にあり、他の取り組みについても途上にあることから、めざした目標地点には至っていないと認識する。しかしながら、各組織の尽力により、一歩ずつではあるが結果を出し成果へとつながっている。各組織役職員各位の取り組みに敬意と感謝を申し上げる。

取り組みは道半ばであり、次期中期運動方針においても5点の重点を継承していくことになる。全国大会で決定いただく産別方針を踏まえ、各組織の大会においても、ブレークダウンした方針決定と取り組み強化をお願いする。

視線は、常に組合員へ

さて、本大会をもって、情報労連委員長を交代する。重責を担う不安だらけで就任したが、2期4年、なんとか全うすることができた。これも加盟組合・ブロック支部・県協の役職員の皆さん、何より中央本部の仲間のおかげであり、心から感謝申し上げる。

委員長の責務を果たせたのか、間違った方向に進めたのではないか、自問自答しても致し方ないことであり、改善すべき点は、次期体制に委ねる。

情報労連のめざす目標地点は、まだまだ遠く、道は険しく厳しいだろう。多くの力を結集しなければ、前に進まないことは確かである。組合員が安心して働き・暮らすために、加盟組合には、これまで以上に労連運動を盛り上げていただくことを切望する。

これを機に、38年間の労働組合役員にピリオドを打つ。長いようで早くもあり、安堵もあるが、一抹の寂しさも感じる。

先日逝去された「長嶋茂雄」氏が「野球とは人生そのもの」とよく言っていた。引用するのもはばかられるが、私にとっては「労働組合は人生そのもの」だった。老いの繰り言で聞いてもらえば、私の役員としてのモットーは、「働く人は、働くことによって幸せにならなければならない」、そのために、「労働組合は、絶対必要」であり、「視線は、常に組合員へ」を心掛けた。

情報労連のさらなる飛躍を祈念するとともに、「情報労連REPORT 巻頭言『UNITE』」の4年間のお付き合いに謝意を表し、閉じることにする。「ありがとうございました」

安藤 京一 (あんどう きょういち) 情報労連 中央執行委員長
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