ビストロパパレシピ2025.06
ごはん、いらない?
天津飯の上だけで
満たされる夜あんかけ玉子焼き
2025/06/13

子どものころ、天津飯が好きだった。あの玉子焼きのとろっとしたあんが、たまらない。ごはんを包む卵。卵を包むあん。スプーンで割るたびに、湯気がふわっと立ちのぼる。
でも、大人になって思った。天津飯って、ごはんが多すぎないか。
お店で天津飯を選んでしまうと、他のおかずを頼むか迷う時がある。唐揚げも食べたい。餃子も食べたい。でも天津飯を頼んだら、ごはんが主役になってしまう。天津飯のおいしさって、玉子焼きと上にかかったあんだ。じゃあ、もう、上だけでいいのでは?ごはん抜きで、あのふわとろを味わいたい。
そこで家で天津飯を食べたくなった時に作ったのが「天津飯の上だけ」。卵に味はつけない。あんにしっかりうまみを込める。玉子焼きの上にとろーりとかけるだけで、ごちそうの完成。これぞ、家庭料理ならではのメニュー。
ダイエットしている人、カロリー抑えたい人にもいい一品だ。千切りのレタスやキャベツをごはん代わりにして食べてもいいのだ。
この料理は、ごはんとおかずを別々で食べたい人に向いている。娘がまさにそう。親子丼もごはんの上にのせるのではなく、別々に食べたいと言う。複数のおかずそれぞれ、何も味がついていないごはんと食べて味わえるから。実は、この食べ方、それぞれのおかずを味わえる、一番いい食べ方だと思った。いいね。
「あんかけ玉子焼き」は、一人ひとりが違った方法で天津飯を食べることができる料理だ。これなら、他のおかずも複数食べられる。そんな、ちょっと便利でおいしい料理を、あなたの定番に加えてみてほしい。
調理時間
20分
材料(3人分)
- 卵(4個)
- 米油(大さじ1/2〜)
- A あん
- 水(300ml)
- 塩(少々)
- こしょう(少々)
- 酒(大さじ2)
- 薄口しょうゆ(小さじ2)
- 鶏ガラスープの素(小さじ2)
- B
- 片栗粉(大さじ1)
- 水(大さじ1)
作り方
- 卵を割ってボウルで溶く。フライパンを火にかけ油を入れたら卵を流し入れる。ふたをして中火にかけながら火を通す。
- 小鍋にAを入れて火にかける。ひと煮立ちしたら火を弱めて、あわせて溶いたBを回しかけしてとろみをつける。
- 少し深さがあり大きめの皿に1の卵焼きを移し、2のあんをかけたらでき上がり。
アト辛おとな味:ラー油
子手伝い:卵割る
子手伝い:卵割る
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 家では、食べたいものだけ作ればいい。

滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。料理初心者がオンラインで学べるビストロパパの料理塾を開講。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。