巻頭言2018.03

持続可能な社会に向けて

2018/03/15

「SDGs(持続可能な開発目標)」

本誌刊行時、『2018春闘』は「最大の山場(3月14日)」を迎えている。

現状(2月22日)において結果を見通すことは困難であるが、情報労連の方針(すべての働く仲間の総合労働環境の改善)に基づく全国単組をはじめとした先行組合の妥結・決着が、組合員の期待と社会的要請に応え、その後に闘いを挑む加盟組合の“力水”となっていることに期待したい。

そのことを申し上げた上で、本巻頭言では、今次春闘の『連合白書』にも登場している「SDGs(持続可能な開発目標)」について触れることとする。

まだまだなじみのない『SDGs』。2001年に採択された「MDGs(ミレニアム開発目標)」の後継として、2015年9月の国連サミットで採択(全会一致)された2030年までの国際目標であり、発展途上国の目標であった『MDGs』の“6ゴール”をバージョンアップ(11ゴールを追加)し、すべての国の目標として“17ゴール”が設定され、各国の能動的対応が訴求されている。

その目標とは、(1)貧困をなくそう(2)飢餓をゼロに(3)すべての人に健康と福祉を(4)質の高い教育をみんなに(5)ジェンダー平等の実現(6)安全な水とトイレを世界に(7)エネルギーをみんなに・クリーンに(8)働きがいも経済成長も(9)イノベーション(産業と技術革新の基盤をつくる)(10)人や国の不平等をなくそう(11)住み続けられる街づくり(12)つくる責任・使う責任(13)気候変動に具体的な対策(14)海の豊かさを守ろう(15)陸の豊かさも守ろう(16)平和と公正をすべての人に(17)パートナーシップで目標を達成しよう─であり、多岐にわたる。

ステークホルダーである労働組合の役割発揮

日本においては、『SDGs推進本部』の設置(2016年5月)以降、12月に決定された『実施指針』では、ビジョンとして「持続可能で強靭、そして誰一人取り残さない、経済・社会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者をめざす」とうたい、八つの優先課題と具体的施策を提示、2019年までをめどにフォローアップするとのこと。

その上で、昨年12月公表の『アクションプラン2018』では、「日本ならではの“SDGs”モデルを構築する」とし、(1)『Society5.0』の推進(2)地方創生、強靭で環境に優しい魅力的なまちづくり(3)次世代・女性のエンパワーメント─のアジェンダも示されている。

先日、外務省からの説明を聞く機会を得たが、『SDGs』は、絡み合う課題を同時かつ根本的に解決し、持続可能な未来を示す羅針盤であり、その推進は、大きな成長と利益のチャンスをもたらす(世界経済フォーラム推計:12兆ドルの価値・3億8000万人の雇用創出)とのことでもあった。

採択以降、各国リーダーが交代し、持続可能で多様性や包摂性のある社会の実現に逆行する動きが顕在化する中にあって、ステークホルダーである労働組合の役割発揮が求められることは言うまでもない。

組織として個人として何ができるのか、自らのテーマであることを肝に銘じたい。

持続可能な世界を実現するための17のゴール
野田 三七生 (のだ みなお) 情報労連中央執行委員長
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