ビストロパパレシピ2021.06
ナスのマイブーム到来ナスのショウガ焼き
2021/06/14
今では当たり前のように使う「マイブーム」。実は1990年代に、イラストレーターのみうらじゅんさんが作った言葉だ。自分の中での流行のこと。自分が今集めているもの、興味のあるものがマイブームと呼ばれている。
食とマイブームは密接につながっている。ラーメン、そば、カレーなど、毎週のように食べる外食が、誰もが一時期あったのでは。コンビニスイーツのマイブームを熱く語れる人も多い。家庭料理もそう。幼少のころに覚えている母のマイブームは「納豆」と「オクラ」。突然頻度高く食卓に出てきたのを今でも覚えている。両方に共通するのはネバネバ。母の中でネバネバブームがあったのかもしれない。
一人で食べる外食はともかく、家庭料理にマイブームが持ち込まれると、家族も巻き込まれる。自分は良かれと思って作り続けるが、後から家族から不評だったと気付くことも。
今、野菜のマイブームが「セロリ」と「ナス」だ。どちらも子どもには不人気の野菜。大人になるとわかるこのおいしさ。人も野菜も個性があるほうが好きだ。
新鮮なセロリは、生でポリポリ食べよう。カレー、パスタ、スープの料理などに、セロリを葉ごと使うと味が抜群によくなる。
ナスは、チーズをのせてオーブンで焼いた味が好み。ピザのトッピングもナス推し。みそ汁とナスの相性がまたいい。
炒めた時にトロトロになるナスもいい。豚のショウガ焼きの味つけで、ナスだけで作ってみた。これが大成功。炊きたてごはんの上にのせて食べてほしい。ちょっとラー油をかけると大人味に。
ナスの料理七変化を食卓に並べる。マイブームが終わるのが先か、家族から「ナス飽きた」と言われるのが先か。
調理時間
20分
材料(3人分)
- 長ナス(3本)*ナスならなんでもOK
- 片栗粉(大さじ4〜)
- オリーブオイル(大さじ2)
- 白ごま(適量)
- A
- しょうゆ(大さじ1.5)
- みりん(大さじ1)
- 酒(大さじ1)
- てん菜糖(大さじ1)
- ショウガすりおろし(1かけ)
作り方
- ナスのへたを取って細長く乱切りにして水にさらす。水気を切ったら片栗粉をまぶしてあえる。
- フライパンを火にかけオリーブオイルを入れる。1のナスを入れて炒める。全体がしなっとしてきたら、Aを加えて炒める。全体がなじんでトロトロになってきたら、白ごまをかけてでき上がり。
アト辛おとな味:七味、ラー油
子手伝い:ナスを洗う
子手伝い:ナスを洗う
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 家族が喜ばないマイブームは見直そう。
滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。令和6年度消費者支援功労者表彰ベスト消費者パートナー章受賞。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。