トピックス2020.06

ダイバーシティ推進月間職場におけるハラスメント防止と
「男女平等推進計画」の促進を

2020/06/12
情報労連は6月を「ダイバーシティ推進月間」と位置付け、男女平等推進計画の促進やハラスメント防止に向けた取り組みなどを展開する。取り組みの狙いなどを報告する。
齋藤 久子 情報労連
中央執行委員

はじめに

情報労連は、誰もがその個性と能力を十分に発揮できる、多様性(ダイバーシティ)が受容される社会や組織、職場をめざす観点から、ダイバーシティ推進に取り組んでいます。その具現化を図る期間として、6月を「ダイバーシティ推進月間」と位置付け、(1)情報労連「第2次男女平等参画推進計画」(以下、「第2次計画」)の着実な前進に向けた取り組み(2)職場でのあらゆるハラスメント防止に向けた取り組み──などを行います。なお、本年の取り組みにあたっては、新型コロナウイルスの感染拡大の動向やそれに伴う職場への影響等を踏まえ、各組織では柔軟な対応を展開しているところです。

ハラスメント対策に労働組合の積極的な関与を!

ハラスメントは、労働者の尊厳を不当に傷つける許されない行為であり、ハラスメントを受けた個人や周囲の能力発揮を妨げるだけでなく、健全な職場風土の形成と円滑な業務遂行を阻害し、社会的評価にも影響を与え得る重大な問題です。

本年6月施行の「ハラスメント対策関連法」は、企業に対しハラスメント防止に向けた措置を義務付けていますが、職場において実効性ある対策を実施するためには、労働組合の積極的な関与とプレゼンスの発揮が極めて重要です。労働組合による職場実態の把握やチェック機能の発揮はもとより、労使協議や安全衛生委員会等を通じた意見提起、労働組合の相談窓口の信頼性を高める取り組みなど、職場実態を踏まえた取り組みの展開が求められます。

「ダイバーシティ推進月間」においては、労働組合の立場から「ハラスメント対策関連法」を職場に生かし、職場環境改善等の取り組みを継続的に進めていけるよう、役員を対象とした意識啓発等を通じ、組合役員一人ひとりがハラスメント対策に関する理解をより一層深めていくこととしています。

情報労連「第2次男女平等参画推進計画」の着実な前進を

さらに、職場から男女差別をなくし、労働組合の運動への女性の参画を促進する観点から、引き続き、「第2次計画」に基づく取り組みの底上げを図ります。「第2次計画」については、2020年を最終年とする7カ年を達成期間として設定し、これまで組織全体で取り組みを進めてきたところでありますが、その達成に向けてはまだ「道半ば」と言わざるを得ません。

すべての働く仲間の組合員の共感を得る運動を前進・展開するためには、私たち労働組合が自らダイバーシティを実現しなければなりません。ハラスメントのない、多様性が尊重される組織づくりを行う観点からも、組織における積極的な取り組みは不可欠です。

地道ではありますが、まずは、一人でも多くの女性に参加を呼び掛ける、あるいは、女性役員に対して積極的に育成機会をつくるなど、創意工夫ある取り組みを積み重ね、着実な前進につなげていくことが求められます。また、男女平等参画推進が組織全体を巻き込んだ実効性ある取り組みとなるよう、各組織トップのリーダーシップの発揮も重要です。トップのリーダーシップと組合員の参画の下、組織の総力を挙げて取り組みを進めていきたいと考えます。

情報労連は、誰もが、性別や年齢の違い、障がいの有無、性的指向・性自認によってその存在を否定されたり、差別やハラスメントを受けたりすることのない、真に平等な社会をめざし、引き続き、運動を展開していきます。

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