ビストロパパレシピ2015.11
わかさぎの天ぷら
2015/11/16
日本はやっぱり海の国だなと、日々思う。と、言うのも、魚食を中心とした、家庭料理にシフトしているのだが、魚のことを知れば知るほど、食卓が楽しくなるのだ。
日本全国の郷土料理は、魚介類を使ったものが多い。肉屋の前をうろうろしていても、旬を感じることはない。クリスマスのチキンは、食材の旬とは違う。
日本列島は長く、南から北までそれぞれの旬が異なる。流通網のおかげで、全国の旬の新鮮な魚が店に並ぶ。
肉と違い、海で獲れる魚の種類や量は天候に左右される。サバが並ぶ日もあれば、アジがおススメの日もある。最近はイナダがよく出回る。関西では、ハマチのこと。
ある日、小魚が皿盛りされているのが目に付いた。「わかさぎ」だ。以前、長野県木曽町で冬に、わかさぎ釣りをし、氷上で即天ぷらにして食べたことを思い出した。あのおいしさを再現したい。一皿300円しない。買いだ。
料理はもちろん、天ぷら。揚げているそばから、おいしいのがわかる。色、香り。揚げたてをまずはそのまま食べる。ふわりと軟らかく、わかさぎの甘味を感じられる。香ばしさに脱帽。次に、ハーブソルトをつけて食べる。なぜか、片手でビールを注いでいる。至福の時。
料理を作りながら飲むお酒はなぜこんなにおいしいのか。食事時はあまり飲まない。家族の様子を見ながら、調理中にお酒を飲むのが、一番の楽しみなのだ。揚げたてのわかさぎをつまみに立ち飲みする喜び。
魚は、栄養面でも優れている。わかさぎは、魚類の中でカルシウムの王様と言われるほど、カルシウム含有量が高い。カルシウム不足と言われる今の日本人と、魚食率の低下は何らかの関係があるだろう。
今度は、どんな魚に出会えるか。そのためのビールが、冷蔵庫にスタンバイしている。
材料(3~4人分)
- わかさぎ(30匹ぐらい)
- A
- 卵(1個)
- 冷たい水(150CC)
- 薄力粉(2/3カップ)
- 揚げ油(適量)
- ハーブソルト
作り方
- わかさぎを塩水で洗い水気をキッチンペーパー等で拭きとる。
- 揚げ油を180度にする。Aを混ぜた液にわかさぎをくぐらせ、揚げる。
- 菜箸で持ったときに、じりじりするぐらいにカリッと揚がったら、バットに取り出し油を切って、ハーブソルトをつけて食べる。
アト辛おとな味:黒七味
子手伝い:ハーブソルト担当
子手伝い:ハーブソルト担当
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 魚屋に行くと、健康になる。
滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。令和6年度消費者支援功労者表彰ベスト消費者パートナー章受賞。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。