ビストロパパレシピ2016.04
とり天
2016/04/20
仕事で地方出張すると、必ず地元の郷土料理を食べる。これが何よりの楽しみ。昨年、大分県は別府市に講演に行った。大分で好きな郷土料理が「とり天」。食べやすく、病みつきになる。唐揚げではなく、天ぷらを作るレシピで、鶏を揚げる。大分に行けば、どこでも食べることができる。
とり天は、つけるタレがポイント。大分の名産かぼすをポン酢に加え、からしをつけて食べる。これが絶妙。
パパたちは、仕事で全国回っておいしいものを食べている(人もいる)。家族そろって、大分に行くのは難しいけれど、せめてあの時おいしかったとり天を、家族に食べさせたい(と思うはず)。と、ここでパパ料理の出番。自分のためではない、家族のために作るパパ料理を、出張の時の思い出の味で作ってみようではないか。
とり天は、鶏肉に味付けをしたら、衣の液につけて、油で揚げる。せっかくなので、鶏以外も、季節の野菜を揚げてほしい。春なら山菜がうまい。アスパラガスなどもおすすめ。タレは、ポン酢にからしだけでもいい。かぼす以外に、ゆず、すだち、レモンなどあれば絞ってみよう。味のバリエーションは、塩とこしょうをつけるだけでも、天ぷらはうまい。
料理が楽しくなる秘訣が「再現」。食べた思い出の味、作りたかったあの料理、テレビで紹介していたちょい足しレシピなどを再現して味わう。楽譜があってもピアノは弾けない。しかし、レシピがわかれば、家庭料理は作ることができる。この連載でも、ネット上でも、無料で紹介するレシピは世の中に溢れかえっている。「材料」をそろえて、「作り方」通りに料理してみれば、誰もが旅先の思い出の味を、家で家族にふるまうことができるのだ。
最近、出先で食べたおいしい料理、思い出して作ってみよう。
調理時間
20分
材料(3~4人分)
- 鶏もも肉 (2枚)
- A
- しょうが (1かけ)
- にんにくすりおろしチューブ (小さじ1)
- しょうゆ (大さじ1)
- 酒 (大さじ1)
- ごま油 (大さじ1)
- お酢 (小さじ1)
- 卵 (1個)
- 塩 (少々)
- 粗挽きこしょう (少々)
- B
- 片栗粉 (1/2カップ)
- 薄力粉 (1/2カップ)
- 卵 (1個)
- 水 (2/3カップ~)
- 揚げ油 (適量)
- ポン酢 (適量)
- かぼす (かんきつ類)
- からし (適量)
作り方
- 常温に戻した鶏もも肉を1口サイズに切り、ポリ袋に入れAを入れてよくもみ15分以上おいておく。
- Bを混ぜ合わせる。
- 揚げ油を180度にし、1を2にくぐらせて、揚げ、からっと揚がったら、バットに取り出し油を落とし余熱で火を通してでき上がり。
アト辛おとな味:ゆずこしょう
子手伝い:もむ
子手伝い:もむ
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 出張先でおいしいもの食べて、家で作ろう。
滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。令和6年度消費者支援功労者表彰ベスト消費者パートナー章受賞。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。