特集2017.11

「非雇用」のいまとこれから広義のフリーランスは1122万人
年収や労働時間は?

2017/11/14
雇用によらない働き方や、副業の実態はどうなっているだろうか。経済産業省などが実施した調査から読み取る。

「フリーランス」の人数は?

プラットフォーム事業者の1社であるランサーズ株式会社が実施した「フリーランス実態調査2017年版」によると、日本における広義のフリーランス数は1122万人と推計されている。同社はフリーランスを(1)常時雇用されているが副業としてフリーランスの仕事を行う「副業系すきまワーカー」(2)雇用形態に関係なく2社以上の企業と契約する「複業系パラレルワーカー」(3)特定の勤務先がない独立した「自由業系フリーワーカー」(4)個人事業主・法人経営者が一人で経営している「自営業系独立オーナー」─に整理している。

フリーランスの年収・労働時間

経済産業省の〈「雇用関係によらない働き方」に関する研究会報告書〉(2017年3月)は、4000人(A:「雇用関係がまったくない働き手」2000人、B:「雇用関係があるが副業としてフリーランスを行う働き手」1000人、C:「雇用関係が複数以上あり兼業・副業を行う働き手」1000人)を対象にアンケート調査を実施した。

過去1年間の年収を聞いたところ、「A:雇用関係なし」のグループは、約24%が「100万円未満」を占めた(図1)。

【図1】過去1年間の収入
出所:経済産業省「雇用関係によらない働き方に関する研究会報告書」

「B:雇用関係あり×雇用関係なし」は、「300~399万円」層が15.3%と最も多く、「C:雇用関係あり×雇用関係あり」も「300~399万円」層が17.8%と最も多い結果となった。年収500万円以上に達する割合は、A層24.2%、B層36.5%、C層30.8%だった。

週労働時間の平均値は、A層32.4時間、B層38.1時間、C層38.3時間だった。なお、雇用者全体の平均値は38.9時間となっている。

メリット・デメリット

働き方のメリットを聞いたところ、A層は5割が「自分のやりたい仕事が自由に選択できること」と回答し、最多となった。B層、C層は「収入が安定していること」「収入が十分であること」が多く、それぞれ約2割、約3割となった。

一方、働き方のデメリットを聞くと、A層は「収入が不安定であること」が約6割で最も多く、次いで「収入が不十分であること」が4割と続いた。B層、C層は、ともに3割以上が「収入が不十分であること」と回答し最多だった。

働き手の環境整備について聞いたところ、「特に必要ない」が最も多くなった(32.8%)ものの、「企業からの支払いが滞った場合の保障」(17.6%)や「労働災害のような、業務において事故が生じた場合の保障」(16.6%)を求める回答が上位を占めた。

企業側の意向

同報告書では企業向け調査の内容も紹介している。これによると外部人材を活用している企業に活用状況の展望を聞いたところ、「増やしていく予定」が41.0%、「現状から変える予定はない」が51.3%だった。

フリーランス等の活用による業務のアウトソースについて何がボトルネックになっているかをたずねたところ、「費用対効果が不明」が28.2%で最も多くなり、「特に課題はない」23.8%、「技術・ノウハウ・機密情報等の流出懸念」が23.3%と続いた。その他の項目としては、「個人への契約締結に対する不安(社会的信用力の不安)」「活用領域が限られており、効果が小さい」「適切なフリーランス先が見つからない/相談相手がいない」が17.0%だった(図2)。

【図2】フリーランス等の活用に対するボトルネック(複数選択)
出所:経済産業省「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」
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