特集2018.06

#MeToo ハラスメントのない職場へ女性議員の比率が上がれば
多様な声が身近な暮らしに反映される

2018/06/13
政治の世界における男女平等はどうなっているのだろうか。身近な暮らしにかかわる問題を取り上げている市議会という視点から情報労連組織内議員の竹井ようこ・小平市議会議員に聞いた。
竹井 ようこ 小平市議会議員
情報労連組織内議員

女性議員比率が高い小平市議会

小平市議会は、市議会議員27人中11人が女性議員。女性議員の比率は約4割だ。2017年版男女共同参画白書によると地方議会における女性議員の割合は12.4%。小平市の女性議員比率は高い。「他の自治体などに視察に行くと女性が多いと驚かれます」と竹井ようこ・小平市議会議員は話す。

小平市議会では最大会派でも人数は6人。女性議員は11人なので最大会派の倍近い人数となる。女性議員比率が高ければ、その発言力は当然高まる。男性議員が議会で「女性が家庭で育児に専念すれば待機児童問題は起きない。手当さえ出せばいいのでは」という趣旨の発言をした際には、女性議員がその場で反論し、「女性蔑視だ」との声も上がった。「女性議員には働いてきた経験のある人が多いので、仕事と育児・家事を両立する難しさがよくわかります。そうした問題には会派を超えて取り組めます」と竹井議員は話す。

有権者が、女性議員の方が相談しやすいと感じる事例もある。竹井議員はシングルマザーから保育園に関する相談を受けた。「朝の送り迎えや食事の準備など、どんなことに困るのか実感としてわかっているので、相談も受けやすい」と竹井議員は言う。「市議会は身近な暮らしのことを決める場なので、困ったことがあったら気軽に相談してほしい」

男女共同参画という点で竹井議員は、男性の育児参加も支援してきた。公共施設の「おむつ替えベッド」や「トイレ個室内のベビーチェア」が女性トイレにしかないことから、男性トイレや「誰でもトイレ」内に設置するように議会を通じて求めてきた。市長に対して、「イクボス宣言」をするように促した。市長は、「イクボス宣言」をした。

選挙戦に見るジェンダー格差

竹井議員は、小平市議会では、東京都議会で起きたような「セクハラヤジ問題」が起きたことはないと話す。また、議会でセクハラを受けたこともないと言う。

ただ、議会の外に出ると、女性議員ということでセクハラめいた言葉を投げ掛けてくる人はいると竹井議員は明かす。

「お酒の席で許されるだろうと思ってセクハラめいたことをしてくる人はいます。最近の会社ではそういうことはないので、時間が逆戻りしたような感覚もあります」

ジェンダーによる違いが大きく見えてくるのが選挙戦だ。例えば、男性候補者の隣に妻が立って、頭を深く下げている光景はよく目にする。選挙期間以外でも、男性候補者の妻が後援会などでお酌をして回ったりすることはよくある。

「家族として候補者を応援したいという気持ちはあると思いますが、今のようなウェットな協力の仕方では、夫が立候補することに躊躇する人が多いのではないでしょうか。妻はお酌をして回るものだといった先入観は見直すべきだと思います」と竹井議員は話す。「私自身も夫には自分に合ったやり方で応援してもらっています」

今年5月、国会では、国会と地方議会の選挙で「男女の候補者の数ができる限り均等となることをめざす」と規定した「政治分野における男女共同参画推進法」が成立した。政策の立案・決定にさまざまな立場の意見を反映することが目的だ。女性議員の比率が上がれば、政治のあり方が変わり、暮らしにも影響する。身近な地方政治にぜひ目を向けてほしい。

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