ビストロパパレシピ2022.03

料理しながら
本を聞く
二宝菜

2022/03/15

知人がSNSで投稿している記事に目がとまった。Amazon kindleの電子書籍を音声で聞いているとのこと。なんでも、スマホアプリAmazon Alexaで文字を読み上げることができるとか。ヘッドホンで本を聞きながら犬の散歩をしているらしい。私も、以前より骨伝導イヤホンをしながら、YouTubePremiumで、広告なし、画面オフのバックグラウンド再生で、音楽やラジオを聞いてジョギングしているのだが、本は聞いていなかった。

今の時代は、大衆向けではなく、限りなくその人の趣味嗜好に合わせた、目だけでなく耳で聞くコンテンツの選択肢がとても増えたのだ。本を聞くためには、誰かが朗読してくれた録音データを聞くしか方法がなかったが、今ではスマホのアプリ一つで、スムーズに読み上げてくれるのだ。

おかげで読書ではなく、聞書習慣がすっかり身に付いた。以前、読もうと買ったまま積読だった本を、再度電子書籍で買い直し聞了(読了)した。今は料理中、洗い物中、入浴中など、本を読めなかった時間に、聞書している。

目で何かを見る時間を、あらゆるサービスが奪い合っている。テレビ番組から、ゲーム、YouTube、SNS、ネットフリックスと、本当に目を酷使している。端末も、テレビやパソコン、スマホなどを通して、いつでもどこでも見ることができる。そこに、運動や家事をしながら、耳で楽しむコンテンツの波が押し寄せてきている。お陰で目も耳もフル活用だ。見たいもの、聞きたいものが多すぎて休ませる時がない。

その反動か、料理はシンプルに作りたくなる。八宝菜も具だくさんではなく、白菜、厚揚げの二宝菜で十分。鍋用で買った白菜など、あまりがちなこの季節に、読みたかった本を聞きながら作ってほしい。

調理時間

20分

材料(3人分)

  • 厚揚げ(1丁)
  • 白菜(1/4カット)*大きめの白菜の場合
  • ごま油(大さじ1)
  • 塩(少々)
  • 粗びきこしょう(少々)
  • A
    • 水(200ml)
    • しょうゆ(大さじ1)
    • オイスターソース(大さじ1)
    • 紹興酒(大さじ1)*お酒でもOK
    • 鶏ガラスープの素(小さじ2)*白菜の量が少なければ小さじ1〜1.5で
  • B
    • 片栗粉(さじ1)
    • 水(大さじ1)
  • 白ごま(大さじ1〜)

作り方

  1. 厚揚げは半分に切り薄切り。白菜はざく切り。
  2. フライパンを火にかけごま油を入れて、厚揚げに塩、粗びきこしょうを振って炒める。
  3. 2に白菜の芯側を入れていため、残りの葉も入れて炒めて、合わせたAを回しかけて炒める。白菜がやわらかくなったら、混ぜたBを回しかけてとろみがついたら、白ごまをふってでき上がり。
アト辛おとな味:粗びきこしょうを多めにすると、おいしい
子手伝い:水溶き片栗粉つくる
ビストロパパのワンポイント・アドバイス
本を聞きながらの家事は楽しい。
滝村 雅晴 (たきむら まさはる) パパ料理研究家。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービス開始。きょうの料理の出演など、楽しむ料理の普及・啓発を行う。株式会社ビストロパパ代表取締役。いっしょに作る料理動画を毎週末YouTubeでライブ配信中。ビストロパパチャンネルも開設。
新著「生き抜くためのごはんの作り方 : 悩みに効く16人のレシピ (14歳の世渡り術)」河出書房新社。
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