「推し」の力を組合活動に生かす
組織開発・モチベーションの心理学と労働組合加盟組合の取り組み事例
若手役員がつくる、
NTT労組のブランディング
NTT労働組合では、35歳以下の若年層組合員を、「frage(フレージ)」と呼び、若年層の創造(想像)力・発信力を発揮した、魅力あるfrage活動の実践に向け、各組織において取り組んでいます。
中央本部では、NTT労組の組合活動や組合役員の魅力を高めるための取り組みを、frage役員自らが考えることを通じて、「魅力あるNTT労働組合」の実現をめざすことを目的に、2021年度から2年間を展望した「NTT労組リブランディングプロジェクト」を展開しています。プロジェクトメンバーは、全国のfrage担当およびfrage層の役員19人で構成され、3チームに分かれ、「みんなでつくるゆとりの空間(場所)、友だちのようにたのしくつながる存在」をコンセプトに、ワークショップや、オンラインによる打ち合わせ等を重ね、企画検討を進めてきました。
後期である現在は、11月に実施する中央本部へのプレゼン発表に向け、オンライン打ち合わせを中心に企画詳細の検討を進めています。
「魅力あるNTT労働組合」の実現に向けては、組合活動を展開する役員自身がその活動に魅力を感じ、伝えていくことが欠かせないことだと考えています。これからの労働組合の存在意義が問われている昨今、NTT労組においても組合員の組合離れや役員の担い手不足といった課題があります。本プロジェクトは、現状の課題から、理想とするNTT労働組合を自らが考えること、同じ世代の仲間と、これまでの取り組みにとらわれず、自由な発想で考え議論することなどを通じて、次代のNTT労働組合活動を担っていく若年層役員の育成にもつながると考えています。
中央執行委員長
グループウェア「TUNAG」を活用
双方向で組合員と
コミュニケーション
ジェイコムグループ労働組合では、これまで組合員に対する積極的な参画を促すため、中央執行部、各支部においてさまざまな取り組みを行ってきました。各事業所における掲示板の活用、定期的な労組ニュース発行に加え、各支部単位でレクリエーションを開催するなど、組合員への発信や交流を絶やさないよう工夫をしてきました。
しかし、コロナ禍では、直接的な交流が困難なこともあり、各支部のLINE公式アカウントを作成し、日々の活動報告やトピックスを情報発信するなど、SNS、組合HPの活用を強化、オンライン対話会なども実施してきました。
そして、本年度より、組合内のコミュニケーションをより活性化させるためのツールとして、株式会社スタメンの運営する「TUNAG」を導入(P22参照)、9月より本格的な運用を開始しております。「TUNAG」では執行部内の活動の可視化、情報発信、共有を深めるだけでなく、一般の組合員との交流、双方向でのやりとりが生まれることで、より組合内のエンゲージメントを高めることができます。
LINEでの公式アカウントでは片方向での情報公開のみとなり、登録者数も伸び悩んでいましたが、「TUNAG」への登録は開始後すでに100人を超え、年内にはすべての組合員に登録してもらえるよう、プロジェクトチーム主導の下、取り組んでいるところです。
今後は、既存組合員とのコミュニケーションツールとしてだけではなく、新規組合員の加入促進や、福利厚生の認知向上、執行部内での精算処理、各種申請など、現在、組合が抱える課題解決に向けて活用範囲を広げていきたいと考えています。