ビストロパパレシピ2016.01-02
鯖のカンタン煮つけ
2016/01/26
3号続けて魚の話。今回は鯖(さば)。
地元の京都では、生寿司(きずし)として一般の家庭でも、作ってよく食べる人気の魚種。関西は、しっかりと鯖を酢でしめ、何もつけずに食べる。一方、関東のしめ鯖は、わさび醤油やしょうが醤油で食べることが多い。鯖寿司も、人気だ。と、しめ鯖の話をしていながら、今回紹介するのは「煮つけ」。思った以上に、カンタンに作れる。この方法を覚えれば、定番の塩焼き以外に、料理のバリエーションが増えるので、ぜひともマスターしてほしい。
ポイントは、初めに沸騰させた酒に、魚の切り身を入れて煮ること。そうすることで、身がふっくらし、臭みもなくなる。あとは調味料を加えて煮込むだけ。それも5~6分、煮汁をかけながらでいい。あっという間にできあがる。これならやろうと思うのではないだろうか。
しかも、鯖は食べやすい。小骨はあるけれど、身が大きく、染み込んだ煮汁の味といっしょに、ごはんが進むおかずだ。1尾で、4切れもとれるので4人家族でも大丈夫。
ここで、煮つけを食べる時に、ワンランクアップする食べ方を紹介。一つは、白髪ねぎを添えていっしょに食べる。もう一つは、練りからしをつける。特に、からしと煮つけの相性は抜群。同じ煮つけにもかかわらず、からしを付けるだけで別の味になる。
僕のレシピには、後から辛い調味料を加えて「おとな味」にすることを、「アト辛おとな味」として紹介している。ピザにタバスコ、そばに七味、さしみにわさび醤油、カレーにカイエンペッパー、麻婆豆腐にラー油。大好きな辛さを加える味の中で、煮つけに練りからしが、今一押しかな。
おうちにある調味料一つで、いつものおかずが、こんなにおいしくなるなんて、やっぱり料理は楽しい。
材料(4人分)
- 鯖 (1尾 4切れ)
- 酒 (300CC~)
- A
- しょうゆ (大さじ3)
- 本みりん (大さじ1.5)
- てんさい糖 (大さじ1.5)
- 白ねぎ (1/2本)
作り方
- 鯖を3枚におろし、半身を頭と尾側2つに切る。皮面に切れ目を入れる。
- フライパンに酒を入れ火にかけ沸騰したら、鯖の切り身を入れ、蓋をして中火で5分ほど蒸す。身がふっくらしてきたら、蓋をとって、Aを回しかけし、煮汁をかけながら5分ほど煮詰めてでき上がり。
- 皿に鯖を盛り付け煮汁をかけ、白ねぎの皮を千切りにしてかけてでき上がり。
アト辛おとな味:練りからし
子手伝い:煮汁をかける
子手伝い:煮汁をかける
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 練りからしの活躍の場は、まだまだある。
滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。令和6年度消費者支援功労者表彰ベスト消費者パートナー章受賞。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。