ビストロパパレシピ2017.04
大人から子どもまで 受けがよく、残り汁でもう一品作れる肉豆腐
2017/04/18
豆腐に肉や糸こんにゃくを一緒に煮込んだ肉豆腐は、日々の食卓に並ばせたい一品だ。肉や出汁のうま味がたっぷりしみ込んだ豆腐は、翌日さらにうまくなる。
豆腐が主役なだけに、たっぷり煮込もう。煮込めば煮込むだけ、うまくなるのも肉豆腐の特徴だ。
豆腐は、煮崩れしにくい木綿豆腐がオススメ。一度に二丁ぐらいは煮込んでも、あっという間になくなる。ビールや、日本酒のつまみにもぴったり。居酒屋の人気メニューだ。あつあつのごはんの上にのせて食べれば、子どもが大好きな甘辛味の肉豆腐丼になる。
肉豆腐に入れる具に、しらたきと糸こんにゃくがある。昔は製法の違いがあったようだが、今は同じだそうだ。関東では「しらたき」、関西では「糸こんにゃく」と呼ぶことが多い。私は、糸こんにゃく派なので、しらたきは、別物だと思っていたものだ。
昔から、肉としらたき(糸こんにゃく)を一緒に煮込むと、肉が固くなると聞いたことはないだろうか。しらたきの中に含まれる成分が肉を固くすると言われていたが、どうやら違うらしい。「日本こんにゃく協会」の試験結果で、違いがないことが発表されていた。もしあったとしても、煮込み具合で固くもなるし、その違いを味わって感じ取ることは難しいだろう。安心して、一緒に煮込んでほしい。
肉豆腐の真骨頂は、具がなくなって残り汁になってから。うま味たっぷりの肉豆腐汁に、白菜を加えて煮込み、溶き卵を入れて蒸らせば、別の一品が完成する。これもごはんにかけて丼にするとたまらない。
ちなみに、肉豆腐は豆腐、すき焼きは肉が主役。味付けは、似ている。
豆腐が主役で、二度味わえる、肉豆腐。今晩のおかずはこれで決まりだ。
調理時間
25分
材料(3~4人分)
- 牛肉(300g)
- 糸こんにゃく(1袋)
- 木綿豆腐(2丁)
- 白ねぎ(1本)
- A
- 出汁(400cc *昆布と煮干し)
- しょうゆ(大さじ6)
- 本みりん(大さじ6)
- てん菜糖(大さじ6)
作り方
- 糸こんにゃくはハサミで切る。木綿豆腐をさいの目(1センチの立方体)に切る。ねぎは3センチに切る。肉は食べやすい大きさに切る。
- 鍋にAを入れ、豆腐、糸こんにゃく、ねぎを入れてふたをし煮込む。沸騰してしばらくしたら、肉を加えて火が通ったらでき上がり。
アト辛おとな味:山椒
子手伝い:糸こんにゃくをハサミで切る
子手伝い:糸こんにゃくをハサミで切る
- ビストロパパのワンポイント・アドバイス
- 献立に困ったら、肉豆腐を作ろう。
滝村 雅晴 (たきむら まさはる)
パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。令和6年度消費者支援功労者表彰ベスト消費者パートナー章受賞。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。