ビストロパパレシピ2023.06

根か、茎か、葉か
意外と知らない
玉ねぎの正体新玉ねぎの甘辛炒め

2023/06/12

千葉県は木更津に畑を借りて、無農薬・無化学肥料の野菜を育て始めた。世話をしなくても、現地で農家さんが育ててくれる。そして、定期的に収穫された野菜が家に届く。畑全体で育てている野菜の数が多く、その時々に、自分の区画で育つ以外の野菜も送られてくる。今度は何が届くのか、それがとても楽しみなのだ。

太陽の下で育つ野菜は、同時期に収穫期を迎えることが多い。人間が食べたい分だけ収穫していては、食べ頃を過ぎて硬くなったり、熟し過ぎたりする野菜も出てしまう。

5月は、新玉ねぎが旬を迎えた。木更津で新玉ねぎの収穫をしたのだが、玉ねぎは土の下に埋もれていない。土の上に育っているのだ。あまり意識しないで、玉ねぎを食べていると、野菜がどんな風に育って収穫されるか皆知らない。なぜ、玉ねぎが土の上に育つのか。それは、普段食べている玉のような丸い部分は、玉ねぎの「葉」なのだ。正確にいうと、葉の根元が膨らんだ部分が玉ねぎだ。葉だからこそ、土の上に生えているし、玉ねぎの下には根が生えている。

そして、新玉ねぎを乾燥させたものが、皮が茶色い辛味がある玉ねぎになる。これも厳密にいうと、新玉ねぎで出荷される品種と、乾燥させて販売される玉ねぎの品種は違う。新玉ねぎは、みずみずしいため鮮度を保つのであれば常温ではなく冷蔵庫に保存するほうがいい。

今年は、自分が口にするものが、どんなふうに育てられているのか、自分で育てて収穫することにした。今まで以上に一つひとつの食材を大切に、そしておいしく楽しく料理しようと思えるようになった。

フレッシュで甘い新玉ねぎと豚肉を炒めるだけの料理も、おいしいのなんの。今年は人生でイチバン、新玉ねぎを食べる年になりそうだ。

調理時間

15分

材料(3人分)

  • 豚こま切れ肉(250〜300g)
  • 新玉ねぎ(1個)
  • 塩(少々)
  • こしょう(少々)
  • オリーブオイル(大さじ1/2〜)
  • てんさい糖(大さじ1)
  • 酒(大さじ1)
  • しょうゆ(大さじ1)
  • コチジャン(少々*好みでなくてもOK)
  • 白ごま(少々)

作り方

  1. 肉に塩、こしょうをふってもむ。新玉ねぎは半分に切って薄切り。
  2. フライパンを火につけて熱くなったらオイルを入れて肉を入れて焼く。てんさい糖を肉にかけて炒める。玉ねぎも加えて炒め酒を加える。
  3. 全体に火が通ってきたら、しょうゆ、コチジャン入れて炒める。白ごまをかけてでき上がり。
アト辛おとな味：炒めるときにコチジャンで調整
子手伝い：白ごまかける　味見
ビストロパパのワンポイント・アドバイス
野菜がどんなふうに育って収穫されるか調べてみよう
滝村 雅晴 (たきむら まさはる) パパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。大正大学客員教授。男性の家事参画や共食の普及・啓発を行う。令和6年度消費者支援功労者表彰ベスト消費者パートナー章受賞。労働組合向け、食材セット付きオンライン料理教室の運営サービスが人気。いっしょに作る料理動画をYouTube「ビストロパパCHANNEL」で配信中。「きょうの料理」「3分クッキング」等出演。
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