2024年 年頭に当たって
「新年あけましておめでとうございます」「すべての組合員とご家族にとって良い年になりますことを心から祈念します」
そして、何より、ウクライナでの戦争、パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘が、一刻も早く終わり、平和な世界が訪れることを希求する。
2024年の干支は、「甲辰」(きのえたつ)。「甲辰は、新しいことを始めて成功する、いままで準備してきたことが形になる」といった縁起のよい年と言われている。新たな成功をめざして、何かにチャレンジするのに最適な年だそうだ。
「甲辰」にちなみ、年頭の決意を申し上げる。3年余り続いたコロナ禍の影を脱して迎える2024年。情報労連にとって躍進の年にしたい。
2023〜2024年度中期運動方針の前期・後期を跨る2024年は、五つの運動の重点の実効を高め成果へとつなげる、まさに正念場の年となる。早々に開催する第54回中央委員会では、「2024春闘方針」をはじめ、今夏の大会までの主要な取り組みを決定いただく。
「2024春闘」では、物価の高騰に対して賃金の上昇が追い付いておらず、実質賃金は減少が続いている。賃上げにより物価高で苦しくなった生活を改善させる取り組みとなる。賃上げと物価の好循環をつくり、経済成長につなげることが、これまで以上に求められており、「2024春闘」における労働組合への期待は高まっている。情報労連・加盟組合の取り組みは重要となる。「2024春闘」については、第54回中央委員会での方針決定を踏まえ、次号で詳述したい。
「2025年20万労連」達成へ
そして、2024年は、政治の重要性が一層問われることになる。現政権与党の「政治とカネ」にまつわる不正は、国民の不信を一層高め、民主主義が危機的状況になっている。内閣への不支持が増大している一方で、立憲民主党をはじめとする野党への支持・期待は高まっていない。政治課題は山積しており、国民が安心して暮らせる社会をつくるためには、政治のリーダーシップが求められているが、政治の閉塞感は、目を覆うばかりだ。
本誌掲載の新春対談で政治学者の中北先生に「暮らしを良くする政治」について語ってもらった。「野党は国民にリアリティのある政策を訴える必要がある」「基盤となる連合は一つにまとまることが大事」など、的を射た指摘をいただいた。強く認識し政治活動を推進していきたい。中央委員会では、次期衆議院選挙に向けて、「たじま要」「岡本あき子」を、2025年の参議院選挙比例代表に「吉川さおり」を組織内候補として擁立することを決める。この3人の組織内候補の取り組みを中心に進める1年になり、情報労連のめざす政治の実現のために、組織総力をあげて取り組みを展開する。
最後に、「2025年20万労連」達成に向けて、極めて重要な1年となる。1年半で9000人積み上げなければならない。厳しい目標であるが、産別運動・体制を維持発展するためには、何としても達成しなければならない。加盟組合においても、組合員の雇用の安定、労働条件の向上のためにも、未加入労働者の組織化は必須の課題である。20万労連の道筋をつける1年とする。
これらの重点取り組みの成果をあげるためには、加盟組合と強固な信頼関係を築き、情報労連一丸となって取り組むことが重要であり、果敢に挑戦し次への成果を出す1年としたい。
(2023年12月27日脱稿)