特集2024.03

災害と雇用・労働・ICT
働く人への影響を考える
消防防災「まもる」を政策の柱に
組織内議員「吉川さおり」の活躍

2024/03/13
防災・減災の取り組みには、政治の役割発揮が不可欠だ。2007年の初当選以来、消防防災「まもる」を政策の柱に掲げ、活動を続けてきた「吉川さおり」参議院議員の活躍を紹介する。
吉川 さおり 参議院議員
情報労連組織内議員

国会質問から状況改善へ

情報労連の組織内議員「吉川さおり」参議院議員は、2007年の初当選以来、政策の3本柱の一つとして消防防災「まもる」を掲げてきた。

消防防災に長年取り組んできた理由について吉川議員は、こう振り返る。

「高校3年生のときに郷里の徳島で阪神・淡路大震災の揺れを経験しました。その後も関西地方の大学に進学し、震災の被災地出身の同級生に多く出会いました。その時の思いが胸の中にずっと残っていました。自然災害を避けては通れないこの国で、国民の生命・身体・財産を守るためには政治が役割を果たす必要があると強く思うようになりました」

初当選後に所属したのは、情報通信はもちろん、消防や防災を扱う「総務委員会」「災害対策特別委員会」。吉川議員はこの中で、社会資本整備などのハード事業と自治体におけるBCP策定などのソフト事業を両輪で進めることの重要性を指摘し続けてきた。

具体的な活動の一つとして、市町村における防災行政無線の整備状況のチェックが挙げられる。背景には「平成の市町村大合併」がある。例えば、合併前のA市では防災行政無線が整備されていて、B市には整備されていない場合、両町が合併したC市は防災行政無線が整備済みとカウントされてしまう。吉川議員はこのことを問題視し、旧市町村単位での整備状況を確認するよう国に訴え掛けてきた。国は、当初は数値を出すことすら渋ったが質問を繰り返した結果、国は調査を実施。それによって防災行政無線の整備が進んだ。

このほかにも通信インフラの非常用電源の整備状況や、浸水想定区域に想定する自治体庁舎の調査の実態把握を国に求め、実施につなげたこともあった。

このように吉川議員は、国が把握していない実態を指摘することで調査の実施に導き、事態の改善につなげるという活動で防災対策の前進に貢献してきた。吉川議員は、「一つひとつの課題を明らかにして一歩ずつ前に進めることが大切。参議院の任期が長いという特性を生かして継続的にチェックできることも強みの一つです」と語る。

災害時の情報伝達の見直し

また、吉川議員は情報通信企業出身の議員としての強みも発揮してきた。民主党政権時代には、党の情報通信ワーキングチーム座長を務め、通信事業者にヒアリングなどを行った上で、被災地の復旧・復興のためのICT対策の報告書を取りまとめた。

災害時の情報伝達では、「正常性バイアス」という言葉を国会で初めて取り上げた。吉川議員は、「正しい情報が伝わらないと人々はどのような行動を取るべきかわからないし、『正常性バイアス』を取り払うような伝え方をしなければ適切な行動につながりません。適切な情報が伝わるような情報伝達のあり方についても国に働き掛けてきました」と語る。こうした活動によって、国がつくる「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」の見直しにつなげた。

吉川議員は、実態把握から状況の改善につなげるという地道な活動で国や地方の防災対策を前に進めてきた。つまり、吉川議員の国会での質問が事態改善の契機になってきた。今後想定される巨大災害への対策のためにも、まずは実態把握が不可欠だ。国に欠けている視点を指摘し、一歩ずつ前に進めていくことのできる力を持った議員の存在は、私たちの暮らしの安心・安全のためにも重要だ。

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