2019春季生活闘争
賃上げは引き続き社会的要請
連合・第79回中央委員会(11月30日)での『2019春季生活闘争方針』の決定を受けて、現状では、構成組織における具体的要求の策定作業が本格化している。
このような中、産別・情報労連も、第7回定例中央執行委員会(12月13日)における春闘方針(案)の確認を経て、以降は、各加盟組合における要求の確立に向けた取り組みが進むこととなる。
組合員の期待に応える積極的要求の確立とともに、年明け早々の職場到着となる中央委員会議案に対する組織的討議についても要請しておきたい。
さて、“2019春闘”。すべての働く仲間の“「底上げ・底支え」「格差是正」をめざす”との考え方については、『2014春闘』からの流れを継続するもの。
サプライチェーン・バリューチェーンを意識しつつ、社会的要請でもある“賃金の改善⇒個人消費の拡大⇒経済の自律的成長”の流れを確実なものとし、加えて『働き方改革』の定着を図る春の取り組みとしなければならない。
「第4次産業革命」とも言われる時代背景の中で、情報労連傘下の各加盟組合に対置する企業の今日的事業運営や将来展望において厳しい状況があることは重々承知しつつも、積極的賃金改善は、引き続く社会的要請であると同時に、各企業の持続可能性を追求し未来を切り拓くための『人への投資』にほかならない。
賃金要求においては、連合が示した『2%程度を基準とし、定期昇給相当分を含め4%』という『賃上げ水準(上げ幅)』をベースとし、中小組合や非正規労働者における賃金改善の実効性を高めるための『賃金水準の追求』についても、実態を踏まえ最大限の取り組みを進めることとする。
なお、連合が今次方針で新たに提起している賃金水準・絶対額重視への転換をめざす“春闘構造の再構築”は、「個別賃金要求による中小組合の賃上げと格差是正、有期契約等労働者の均等待遇、男女間格差の是正—等を組織内外に広く波及させたい」との問題意識に立って、2020年以降の春闘をも展望するものであるが、このことは、賃金実態の情報開示と把握が前提となるものであり、情報労連としても重要な視点として受け止めつつ、各加盟組合との十分な連携の下で今後の取り組みを模索したい。
法を上回る取り組みを提起
また、2019春闘のもう一つの重要なテーマである「すべての労働者の立場に立った働き方の実現」。明年4月より施行となる『労働基準法』等の改正趣旨を踏まえつつ、各組織における『36協定の締結』に際しては、めざすべき時間外労働時間の上限時間を示すなど、法を上回る取り組みを提起していることについて付言・強調しておきたい。
いずれにしても、連合三役組織としての情報労連の役割発揮が求められる来春の取り組みとなるが、労使ともどもの課題として、真摯かつ誠意を持った対応が不可欠となる。本部—各構成組織—各県協議会との連携を密に、未来につながる「2019春闘」とする。