石橋みちひろは
こんな人医療従事者の実態を国に届ける
「石橋さんは身近な存在」
医療現場のハラスメントの実態
情報労連には病院で働く仲間がいる。NTT東日本札幌病院で働く皆さんもそうだ。
2017年2月、石橋みちひろ議員が札幌を訪れ、NTT労組東日本本部北海道総支部札幌病院分会のメンバーと意見交換した。
札幌病院分会では、石橋議員との対話会にあたって組合員の声を集めた。そこで挙がってきたのが、看護師や病院職員が患者やその家族からハラスメントや暴言などで疲弊する実態だった。
「看護師の仕事は感情労働です。とても苦労していることをわかってもらいたかった」
こう話すのは、札幌病院分会の大蔵志帆さん。在院日数の短期化や高齢患者の増加、人手不足などが重なって、患者やその家族からのクレームが増えたと背景を説明する。対話会では、医療現場の実態を伝えた。
石橋議員は、こうした声を受け、厚生労働委員会で消費者やユーザーからのハラスメント行為で健康被害が出ている問題を指摘し、政府に対し早急な対応を求めた。
また、政府に対応を求めるだけではなく、法案づくりにも動いた。2018年4月には、石橋議員が筆頭発議者となって「パワハラ規制法案」を国会に提出。この中では、顧客やユーザーなどからの過剰クレームによる健康被害等について労働者の保護のための措置を講じることを事業者に義務付けた。
こうした働き掛けもあって、2019年5月、国会で「パワハラ防止措置法」が成立した。消費者やユーザーからのハラスメントは、法律上の措置義務の対象とはならなかったが、相談体制の整備や被害者への適切な配慮などを行うことが望ましいことが指針に明記された。病院分会の仲間の声が、一定程度、国の政策に反映された形だ。
声が届くという実感
「政治は自分たちと関係のない別の世界だと感じている組合員が多いです。けれども、石橋議員が現場の声を国に届けていることで、話を聞いてくれて、政治の場に届けてくれるという実感がある」と大蔵さんは話す。
札幌病院では、新型コロナウイルスの患者を受け入れたが、患者を受け入れた病棟だけではなく、病院全体にさまざまな負担が及んだ。2021年6月北海道総支部が独自に実施した対話会では、医療現場の実情を石橋議員に伝えた。
岸田政権は、コロナ禍でケア労働の重要性が再認識されたことなどから、看護師等の賃金を引き上げる方針を掲げた。
こうした動きに対して大蔵さんは、「夜勤を含めず、日勤だけの看護師の賃金をみると、他職種と比べて高いとは言えません。経験を積んでも賃金は他職種のように上がっていきません。もう少し高くてもいいと思う」と率直な気持ちを打ち明ける。そうした実態も石橋議員に伝えていきたいと考えている。
「石橋さんは看護職の出身ではないですが、働き方や労働問題にとても詳しい。そういう議員が医療従事者の課題に取り組んでくれるのは、とても心強いです。看護業界出身の議員もいますが、私たちにとっては石橋さんの方が身近な存在。現場の声を聞いて、政策に生かしてくれている。これからも意見を聞いてくれる石橋さんでいてほしい」と語る。
石橋議員が現場の声を国に届けてくれることで、組合員の声が分会の執行部にも伝わりやすくなった。声を伝える回路の存在が、組合活動を影響している。
「石橋さんは私たちの声を届けてくれている。私たちも石橋さんの活動を組合員にもっと伝えていきたい」。組織内議員の存在が、組合活動の活性化に相乗効果を発揮させていた。