渋谷龍一のドラゴンノート2024.03

【第7編】労働組合〜ジェンダーギャップ最劣悪国でどうしますか〜F型と労働組合 2

2024/03/13

労働組合がF型の改変にどう取り組めばよいのでしょうか。まず労組こそがF型を変革ができることを示す必要があります。組織としての総体の労組ではなく、F型を変えたい、と考える最大勢力が女性であることを労組が認めることです。

理由は二つあります。一つは労組が企業別組合主義であるほどに、労組はM型へ傾いていきます。当事者の多くを占める男性には、F型を変える推進力はほとんど働きません。

もう一つは、日本が類いまれなるジェンダーギャップ最劣悪国であることです。あらゆる分野にジェンダーバイアスが行き渡り、労組もその例外ではありません。

労組はオトコ社会の男性型組織です。企業以上にオトコ社会です。またオールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)が強大で、ジェンダーギャップ・インフルエンサー(ジェンダーギャップをまき散らす人、GGI、ジジイ)だらけです。労組はジェンダー平等参画に取り組み、女性役員を増やそうと躍起になっていますが、労組内部もM型労働者が優勢なので、計画どおり進まず苦労を重ねています。

それでも組織が存続していますが、深刻な危機にあります。組織率の低下傾向が止まりません。

しかも「できれば労組を脱退したい」「組合費を払いたくない」「活動には絶対に参加しない」などの組合員を除外した「リアル組織率」は1ケタ台でしょう。

また、別の組織や運動との競合が激しくなっています。企業別組合主義とは一線を画す少数派ユニオンとせめぎ合っていますし、生活者視点を保って貧困問題や女性問題に取り組む市民運動や社会運動の組織が台頭しています。

労組という「乗り物」を変えるか、組織を編み直すことを考えなければなりません。クミジョを増やすこと自体も大切ですが、なぜ増やすのか、何に取り組むのかの合意が必要でしょう。その合意の中にぜひとも「F型を壊す」を入れてほしいのです。

渋谷 龍一 (しぶや りゅういち) 労働ジャーナリスト
日本労働ペンクラブ会員。主著に『女性活躍「不可能」社会ニッポン 原点は「丸子警報器主婦パート事件」にあった!』(旬報社)がある。
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