渋谷龍一のドラゴンノート2017.06

シングルマザー

2017/06/14

離婚が増加しており、シングルマザーが増えています。母子家庭の状況を5年おきに調査している厚労省『全国母子世帯等調査結果報告』によると、2011年の時点で123万8000人のシングルマザーがいます。調査のたびに増えていて、今後減るとは思えません。

厚労省『平成25年国民生活基礎調査の概況』によると、日本の1世帯の平均所得は537万2000円であるのに対して、母子世帯の平均所得は243万4000円と半分以下で、シングルマザーの8割以上が「生活が苦しい」と回答しています。再び『母子世帯等調査結果報告』によると、シングルマザーが働いて得た平均年収は約181万です。200万円に届いていませんし、現実には慰謝料や養育費などは当てにはなりません。1人で子どもを育てる生活では、育児と仕事の二つに時間を割らねばなりませんから、パートタイマーにならざるを得ないのです。

あなたは、シングルマザーが普段どんな気持ちで生活しているか知っていますか。労働政策研究・研修機構『子どものいる世帯の生活状況および保護者の就業に関する調査』によると、「気が晴れない」「物事に集中できない」「落ち込んでいる」など用意された多面的な項目のすべてに回答が集まります。おそらくシングルマザーではない母親も、晴れ晴れとした気持ちで生活しているわけではないでしょう。しかし、「生活を楽しんでいる」という前向きな回答はシングルマザーが大きく下回っていて、逆に悩みのにじみ出る項目はすべてシングルマザーの回答が上回っています。「自殺を考えたことがある」という深刻なシングルマザーは、その他の母親のおよそ2倍になっています。悩みで溢れた生活ぶりが見え隠れしています。

離婚も想定内であるあなたは、もうシングルマザーと無関係とは考えないでしょう。女性のライフコースの一つであることを認めた上で、どのような母親になりたいのかを考えましょう。

渋谷 龍一(しぶや りゅういち) 労働ジャーナリスト
『女性活躍「不可能」社会ニッポン原点は「丸子警報器主婦パート事件」にあった!』(旬報社)で2016年貧困ジャーナリズム賞を受賞。
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