特集2018.05

「平和四行動」に向けていま知っておきたいこと辺野古新基地建設反対へ連合沖縄はどう動くか

2018/05/16
辺野古新基地建設反対や沖縄県知事選挙に向けた連合沖縄の現状認識と今後の動きを大城会長に聞いた。
大城 紀夫 連合沖縄会長

基地問題の問題認識

安倍政権は翁長知事の誕生以降、沖縄への強硬姿勢を露骨に強めている。警察や海上保安庁を使って反対派を強行的に排除するようになった。自治体の選挙にもあからさまに介入している。これまでの政権とは違う。

しかし、私たち県民は諦めない。鳩山政権は、普天間基地の県外移設を訴え、その後取り下げた。これが今の混乱を招いたと言われている。だが、私は逆だと思っている。鳩山政権の宣言から県外移設への一筋の希望の光が見えてきた。諦めなければ、県外移設に向けた状況をもう一度つくることができる。

名護市長選挙をはじめ、自治体の首長選挙で辺野古新基地建設反対派の候補が負けている。だが、市町村と県政・国政では趣旨が異なる。後者の方が国に対する意思を示しやすい。国政では、衆議院・参議院ともに反対派の候補が勝っている。新基地建設反対は、世論調査で今も多数だ。県知事選挙では、基地反対の意思を示しやすいはずだ。

安倍政権は近々、土砂投入を始めると言われている。既成事実を早めにつくりたいという考えがあるのだろう。翁長知事は、在任期間中に埋め立て承認を撤回すると明言している。そこに翁長知事の承認撤回があると、辺野古問題は確実に焦点化する。選挙の争点になることは間違いない。

ただ、選挙の争点は基地だけではない。経済も大きな争点だ。沖縄経済の伸び率は全国でも注目されている。翁長知事の「腹八分、腹六分」の政策の中で、経済団体との協議も進んだ。人材確保のために最低賃金の引き上げや正規化を進める流れも出てきた。今年4月から「沖縄県の契約に関する条例(公契約条例)」が施行された。経済を底上げして、労働分配率を高めようという流れがある。名護市長選挙で稲嶺陣営は、8年間の経済政策の実績をもっと訴えるべきだったと思う。

県民投票をどう捉えるか

辺野古新基地を巡って県民投票を実施するかが話題になっている。県民投票は96年9月にも実施された。このときは、日米地位協定の見直しと米軍基地の整理縮小に対する賛否を聞いた。95年に少女暴行事件があり、翌年に橋本・モンデール会談があった。基地の整理・縮小に対する世論が高まっていた。県民投票で意思を示せば、国が動くという期待感があった。賛成票は89.09%と高率だった(投票率59.53%)。

だが、今それほどの期待感があるか疑問だ。民意を示せば安倍政権は動くという期待感は低い。いわゆる「辺野古訴訟」の経緯もあって、司法に対する期待も低い。県民が県民投票にどれほど期待するのか懸念がある。

県民投票のタイミングも問題だ。県民投票が翁長知事の埋め立て承認撤回のタイミングを縛る可能性がある。

県民投票は、公職選挙法が適用されない。マスコミを使った大掛かりな宣伝などが可能で、政府が「介入」してくる心配もある。

県民投票の目的は、はっきりさせておくべきだ。新基地建設を止めることが目的だ。

今後の動き

県知事選挙の前に県民大会を開くべきだと思っている。辺野古に基地をつくらせない意思をはっきりと日米両政府に示すことが大切だ。

昨年、「オール沖縄会議」で訪米をした。アジア太平洋系アメリカ人労働者連合(APALA)は総会で新基地建設反対の決議をした。国際的な連帯を強めたい。人権問題という観点ではアムネスティとも連携したい。

経済界の有力者が「オール沖縄会議」から脱退したが、新基地建設に反対する姿勢は変わらないと言っている。これは体制の仕切り直しだと捉えている。翁長知事の新基地建設反対をともに支えていきたい。

情報労連の皆さんは、全電通・電通共闘の時代から独自の運動をつくってきた。その運動に誇りを持ってほしい。運動の広がりに期待している。

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