渋谷龍一のドラゴンノート2018.10

【第2編】働く~もう「非正規社会」だって わかっていますか~女性を不幸せにする国・ニッポン

2018/10/16

非正規社会では、女性のあなたは、男性よりも甚大な被害にさらされます。まず貧困という視点を持たないと何も理解できません。次に、「日本のキホン」との関係を意識しないと本当の悪影響がわかりません。

非正規の給料は、正社員と比べて大きな差があります。賃金格差と呼ばれています。賃金が低い非正規になることは、常に貧困に結び付きます。結婚すれば大丈夫、と言うのですか。ごまかさないでください。

男性と女性との所得の差は歴然としています。総務省『平成29年就業構造基本調査』によると、年収が200万円未満の人は男性では19.4%ですが、女性では52.8%です。女性の半数以上が年収200万円に満たないのです。別の見方をすれば年収200万円未満の人の68.2%が女性です。夫婦で見ても同じです。総務省『平成29年家計調査』で共働き世帯の月収を見ると、夫が44万1000円で、妻の13万8000円の3.2倍になります。

結婚して夫がいるなら大丈夫なのですか。何度もそういうあなたは、生まれながらにして自分の収入では生活できず、結婚すれば大丈夫なように道筋をつけられているとは思いませんか。それで本当に幸せなのですか。

非正規社会とは、「日本のキホン」を裏側から見ているだけです。一生懸命働いても生活できない人を生み出す非正規社会では、多くの女性がそう導かれていきます。正社員ではない人が増えるだけではないのです。女性を貧困にする社会、女性をもっと生きにくくする社会、男性が変わらない分、女性が影響を被る社会、という現実を絶対に忘れないでください。

これを打破するためには、発想の転換くらいでは太刀打ちできません。「日本のキホン」に背を向けて、誰に何と言われようと、自分の人生を幸せに生きること。結婚や子育てを選択するのなら、現世代とは違う形で次世代以降をつくりあげる決心と実行力が必要です。

渋谷 龍一 (しぶや りゅういち) 労働ジャーナリスト
『女性活躍「不可能」社会ニッポン原点は「丸子警報器主婦パート事件」にあった!』(旬報社)で2016年貧困ジャーナリズム賞を受賞。
渋谷龍一のドラゴンノート
特集
トピックス
巻頭言
常見陽平のはたらく道
ビストロパパレシピ
志進
バックナンバー