巻頭言2019.11

国際労働運動への参画・貢献

2019/11/15

2019年は節目の年

2019年、労働界は節目の年を迎えている。

世界的には、第一次世界大戦直後(1919年)に発足したILO(国際労働機関)が100周年を、そして、日本においては、官民の統一により結成(1989年11月21日)をみた連合が30周年を迎え、それぞれの総会・大会においては、今後の運動を進めるに当たっての『羅針盤』となる“宣言”や“ビジョン”が満場一致で確認・決定されている。

ILOの総会(6月)では、社会正義・民主主義・永続的な平和の達成に向けた三者構成原則(政・労・使)の合意に基づく行動の重要性を再確認した上で、人間中心のアプローチによって実現をめざす“仕事の未来に向けた宣言”が、そして連合大会(10月)では、貧困や格差の拡大、グローバル化や技術革新が急伸する中での『持続可能性』と『包摂』を基底としたディーセントワークの実現をめざす“連合ビジョン”が採択されたところである。

このような中で、四つの国際産業別労組(CI・FIET・IGF・MEI)が統合しスタート(2000年1月)した、情報労連が加盟する『UNIグローバルユニオン』も20周年の節目を迎えているが、この11月、Apro(アジア・太平洋地域)としての第5回大会がネパール・カトマンズで開催される。

今次大会の任務は、向こう4年間を展望した『活動計画』の採択にあるが、同時に、発足から今日までApro(アジア・太平洋地域)の書記長を担ってきた「クリストファー・ウン書記長」が退任し、「ラジェンドラ・アチャリャ新書記長」へとバトンをつなぐ、歴史的な大会となる。

国際労働運動において、アジア・太平洋地域を代表するトップリーダーとして、発足当時から苦労をともにしてきた「クリストファー・ウン書記長」の長きにわたる尽力と貢献に深甚の敬意を表すとともに、「ラジェンドラ・アチャリャ新書記長」のリーダーシップの発揮に期待したい。

労働者のための公正な移行

さて、今次大会のスローガンは、“JUST TRANSITION FOR WORKERS(労働者のための公正な移行!)”

今日の取り巻く環境変化の中で、前述したILOや連合の問題意識については軌を一にするところであり、20日から3日間のセッションでは、三つの論点((1)デジタル化された労働の世界で働く労働者のための公正な移行(2)包摂的な成長のための地域経済統合(3)デジタル化およびグローバル経済における課題に対応するための使用者および政府とのパートナーシップ)を中心に討論が展開される。

“アジアの時代”とも言われ、世界経済や社会秩序においてアジア各国のプレゼンスが高まる中、とりわけ、情報労連の加盟組合に対峙する(NTT・KDDI・ソフトバンク等)の事業運営における海外戦略等を見ても、情報労連としての国際労働運動への参画・貢献がますます訴求されることとなる。

大会では、情報労連からの地域会長への継続派遣も確認予定であるが、将来を見据えた対処策等を見いだす意義ある『第5回UNI Apro地域大会』としたい。

野田 三七生 (のだ みなお) 情報労連中央執行委員長
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