巻頭言 UNITE2022.01-02

2022年年頭にあたって
運動を進め成果を出す

2022/01/19

昨年1年間、新型コロナウイルスで約1万5000人の方が亡くなられており、ご遺族の方は、深い悲しみにある中で、「おめでとう」と言うことが相応しいのか、逡巡するが、明るい希望が持てる年になることを祈念して、「新年あけましておめでとうございます」と申し上げたい。そして、加盟組合のすべての組合員とご家族にとって良い年になりますことを心から祈念します。

昨年は、新型コロナウイルスの脅威の中で、感染爆発が繰り返し生じ、医療機関が逼迫し、不幸にも医療措置を受けられず命を落とす人が続出、経済活動の制限から、職を失う人や経営破綻に追い込まれた人たちも多くいた。国民は行動自粛と変容を余儀なくされた1年となった。また、コロナ対応などの政治に翻弄された年でもあった。

年があらたまってもコロナの脅威は続いている。非常に感染力が強い「オミクロン」と呼ばれる変異した株が世界各国で広がりを見せており、日本においてもジワリと感染者が増えつつある。昨年の二の舞にならないよう、政治のリーダーシップの発揮による早め早めの対策を期待する。

今年の干支は「壬寅」(みずのえとら)。「新しく立ち上がること」や「生まれたものが成長すること」といった縁起のよさを表すといわれている。3年目となるコロナ禍で、人々は苦難の中から、試行錯誤しながら新しい営みを育てようと懸命に努力している。こうした新しい芽が成長し、新しい日常が始まる年になってほしいものである。

今年は、北京冬季オリンピック・パラリンピックやサッカーワールドカップなどのビッグイベントもあるが、何といってもコロナのパンデミックへの備えと収束に向けた対応をはじめ、経済対策、人権問題、そして深刻化する気候変動への対策や核兵器禁止条約への対応など、各国と協調・連携を図り取り組むべき重要な課題が待ち受けており、日本政府の責任ある対応が求められる。

沖縄本土復帰50年

私が特に強調しておきたいことは、本土復帰から50年となる沖縄の抱える問題である。沖縄の米軍基地の縮小は進まないどころか辺野古に新たに基地建設が多くの住民が反対する中で、強行されている。こうした不条理に向き合い、これまでの沖縄の辿った経過と現実に今一度目を向ける機会にしなければならないと考える。

私たち情報労連にとっても昨年は活動を大きく制限し、十分な取り組みができなかった。加盟組合も同様であったろう。今年は、引き続き、コロナ禍での活動となるだろうが、どのような状況であっても、この間の努力と営みにより、山積する課題に対してしっかり、運動を進め成果を出していきたい。22春闘、組織拡大、平和行動、夏に行われる参議院議員選挙・組織内「石橋みちひろ」の勝利などである。

そして、情報労連は10月に1962年に電通共闘が設立されてから結成60年を迎える。この間の先輩たちの弛まぬ努力と悩み多き議論の積み重ねにより、今日の情報労連がある。この節目の年に60年の歩みをしっかり踏みしめ、さらに運動を前進させていく。「壬寅」年にもちなみ決意する。

安藤 京一 (あんどう きょういち) 情報労連 中央執行委員長
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